大成建設 未来プロジェクトに見る海洋開発

ブログ運営 海洋開発 海洋開発

2013年、先端建設技術ビジュアルレポート「テクノフロント1990」(大成建設テクノフロント研究会編・1990年発行)の内容を大成建設140周年記念サイトでまとめています。それから何年も過ぎました。大成建設は夢を実現したくはないのでしょうか?

大成建設 未来プロジェクトに見る海洋開発

この大成建設140周年記念サイトでは、過去に大成建設が発表したいくつかの構想がビジュアル表現されています。

ここについては、細かいことは描かれていませんが、夢が広がります。

超超高層未来都市構想「X – SEED 4000」

X – SEED 4000 は、高さ4キロの人工的な富士山を海上に作るみたいなものです。建物内で全てをまかなる自己完結型の都市構想です。

800階以上の高さがあり、オープンフレームで富士山のように、円錐型になります。住宅や商業施設、建物内のエネルギーを作る仕組みも作られます。

また、超高層の建物になりますので、上の方では、高山病を意識しなくてはならなく、建物全体の気圧を調整するものも必要になります。

近年、日本では、自然災害などで深刻なダメージを負うことなどもあり、構想だけでなく、真剣に考えておく必要があるかもしれません。

フローティングステーション「ジョナサン」

ジョナサンは、水深50~100mの海域に浮かぶ巨大人工島です。鳥の形をした幅560m、長さ320m、高さ30mの大きさになります。

波の向きや風の吹く方向に合わせて、人工島を回転できるように、一点係留方式になっています。海底と人工島の途中に設けた浮力体によって、厳しい波や風にも耐えられるものになっています。

鳥の翼の両端前面に振り子式の波エネルギー吸収装置があり、吸収された波エネルギーで発電を行います。その電力を人工島の位置を制御する推進装置のエネルギーとして利用します。

ジョナサンは、マリンレジャー、海洋牧場、海洋モニタリング施設などの多目的施設としての利用が可能です。

レジャーアイランド「ネバー・ネバーランド」

ネバー・ネバーランドは、水深がそれほど深くない15m~30mの湾内沖合の海底にある人工島である。

基本構造に軟着底方式を採用しているので、比較的安全に人工島の建設が可能です。

人工島の基部に消波構造があり、波力の低減と人工島内部におだやかな海域を作り出します。

さらに、波や潮などの自然エネルギーや海洋微生物などの働きを利用した海水浄化機能を備えていて、湾内沖合の浄化作用も併せ持ちます。

もちろん、複合レジャー施設やホテル、コンベンションセンターなどのビジネス拠点を備えるなど多目的の利用を考えられています。

沖合物流基地構想「NASH」

「NASH」(New Accumulated Super Harbor for marine transportation)は、あらかじめドックで人工島を作成し、現地まで曳航して設置します。その際、埋め立てはしないで海底との間を柱で固定します。

もちろん、沿岸部の軟弱な海底地盤を想定した作りになっています。埋め立てではないため、人工島の下部には、空間があり、地下採掘などの手間をかけずに、内部に2~3層の階層を作ることが可能です。従来に比べ、同一平面席でより多くの目的での利用が図れます。

Submerged Floating Tunnel「水中トンネル」

海底トンネルとは違い、水中トンネルは、浮力を持つトンネルチューブがあり、海中に浮いた状態を維持する支えと、海底に固定する新しいタイプの建造物です。従来の海峡大橋や海底トンネルなどに比べて、海底地形の変化や水深による影響が少なく、波浪や地震による動揺をある程度許容するため、免震性が期待できるなどのメリットがあります。また、上を行き来する船舶に対しても、高さ制限、航路障害などの心配が少ないことも大きな特徴です。

次世代航空機用国際空港「エアポリス」

次世代航空機向け国際空港「エアポリス」は、次世代超音速航空機の騒音問題を解決するため、都市に近い海上に立地します。航空機の発着施設を中心に、従来にない新しい施設を併せ持った国際空港です。広大な滑走路やエプロンの地下に、超高層ビルなら30棟分もあるスペース「エアシティ」を擁し、この中に高次加工センター、保税倉庫などの保税ゾーン、オフィス、会議室、金融機関などのオフィスゾーン、飲食、物販、娯楽施設などのアメニティゾーンなどを設けます。

この「エアポリス」は世界の政治、経済、文化のインターチェンジとしての役割を果たすものです。感じとしては、関西国際空港の地下に超高層ビルが30個あるイメージだと思います。何か簡単にできそうな構想のようにも感じてしまうのですが、きっと、難しいことが多いのでしょう。

リニアモータ駆動宇宙往環機発射施設「リニアモータカタパルト」

この構想は、海洋開発関連にするのかを迷いましたが、このようなものを実現するには、人工島のような海上施設を必要にしています。イメージデザインでも島なのか、人工島なのか、会場からの発射を想定しています。

ここ最近、宇宙開発の話が多く聞かれるようになった。火星探査が始まったからかもしれない。新しい宇宙ステーションも建設が始まる。そのような国際宇宙ステーションの建設が始まると、スペースシャトルのような宇宙往還機による物資や乗員の輸送が頻繁に行われる。

そこで、リニアモータカタパルトの登場です。スペースシャトルのような宇宙往還機をリニアモータで加速し、初期高度(地上約1700m)・初期速度(時速約630km)を与えて宇宙へ打ち出すシステムです。このシステムを使うことにより、スペースシャトルの場合、総重量の約15%の燃料(約300t)が節約でき、地表付近の燃焼が減少するため、大気への影響も軽減できます。

大成建設の未来構想を見てきました

しかし、あくまでも、未来構想です。清水建設の海上都市構想には、常駐している社員が2人いるみたいでしたが、大成建設についてはわかりませんでした。

この構想の情報も少なく、大成建設の140周年記念サイトの情報ぐらいでした。大成建設の「TAISEI VISION 2030/中期経営計画(2021-2023)」中期経営計画でも取り上げていないようでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました