Raspberry Pi PoE+ HAT そろそろLANケーブル経由で電力供給してみない

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電子工作をしているとコンセントがだらけになる。パソコン関連もそうだが電源アダプタばかりでタコ足配線になりがちです。最近、新しいバージョンが出たばかりの Raspberry Pi PoE+ HAT を利用して、電源確保を検討してみませんか?

スイッチサイエンス Raspberry Pi PoE+ HAT 販売

 Raspberry Pi の拡張ボード「Raspberry Pi PoE+ HAT」をRaspberry Pi 財団が5月24日に発表した。有線LANケーブル一本で通信と電源をまかなえるPoE(Power over Ethernet)技術をサポートするRaspberry Pi 用の拡張ボードのアップグレード版である。

PoE機能で給電側の機器をPSE(Power Sourcing Equipment)、受電側の機器をPD(Power Device)と呼びます。今回は、このPDになります。

 5月27日、電子工作をしていれば、何度か聞いたことがあるであろうスイッチサイエンスが商品を3180円で販売した。(令和3年、6月8日現在の価格)

Raspberry Pi PoE+ HAT  IEEE 802.3at-2009 PoE+

PoE規格からPoE+規格にアップグレードされた拡張ボードになります。

上記、拡張ボード「Raspberry Pi PoE HAT」も発売されていましたが、IEEE 802.3af-2003 PoE規格で一つのポートに最大ワット数が15.4ワットまで電力供給できました。有線LANケーブル(CAT3準拠以上)が必要。

今回、IEEE 802.3at-2009 PoE+ 規格になり、一つのポートに最大ワット数が30ワットまで電力供給できることが可能になり、Raspberry Pi 4をより安定的に運用できるようになりました。有線LANケーブル(CAT5e準拠以上)が必要。

PoE規格: IEEE 802.3at-2009 PoE+ は、PoE規格: IEEE 802.3af-2003 PoE と下位互換性があり、接続したPDに対応した電力を供給できます。

PoEとは

調べていたら、とても分かりやすいサイトを見つけたので、参考にしてください。

簡単にいうと、有線LANケーブルで信号と電力を賄うので、機器に有線LANケーブルだけつなげればよく、電源がないところでも設置ができる機能です。

もちろん、それに対応した有線LANケーブル(CAT5e準拠以上)が必要になります。信号と一緒に電力を流してくれる機器も必要になります。この装置をPSEといいます。PSEには電源が必要です。

信号と電力を供給する機器のPSEと信号と電力を供給される側の機器のPDの間は、100mまで離れていてもPoEに対応した有線LANケーブルでつないであれば、電力供給できます。

PSEの中には、モードによって、それ以上の250mまで送電をのばすものまであります。

PSEには、PoE対応スイッチングハブやPoEインジェクタなどがあります。

スイッチングハブとは、簡単にいうとUSBハブのようなものです。USBの一つから複数のUSBをつなげることができるようにしているあれです。そのLAN版です。4ポート、8ポート、それ以上のものまであります。

そして、PoE機能はUSBハブでいえば、携帯などのバッテリ充電できる機能です。その部分を有線LANでしています。

供給する電力には総量に制限があります。また、一つの端子にも電力上限があります。USBハブでもそうですよね。総量については、機器によりますが、全体で56w、それ以上のものまであります。

PoE対応のスイッチングハブでも優先ポートから電力を供給しますが、総量合計が上限以上になった場合には、制限がかかり優先順位が低いものには電力を供給しなくなります。

スイッチングハブの前身のリピーターハブはつながった装置全てに情報を伝達していました。その後のスイッチングハブでは、送信先に指定された装置だけに情報を伝達することができるようになりました。

PoEに必要なもの

今回、IEEE 802.3at-2009 PoE+ 規格では、有線LANケーブル(CAT5e準拠以上)が必要になります。そして、PSEとして、PoE+ 規格に対応したスイッチングハブやPoEインジェクタなどがあります。

紹介していない物として、PoEインジェクタが出てきました。これは、簡単にいうと、既存の信号だけを送っていたものに、途中の中継として電力を追加で流して、有線LANケーブル(CAT5e準拠以上)を利用してPoE対応に切り替えるものだと思ってください。

有線LANだけで電力を供給できる拡張ボードのアップグレード版が販売されるようになりました。そろそろPoE機能を利用してみてはどうでしょうか。

IOピンをなぜ貫通させないのかと思うところもありますが、そこは、電子工作をしている人なら対応はできると思います。

IOピンを全て出してしまうと電力の上限がはかりかねるという事だと思います。そこは、注意して利用してみてください。

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